1. 雪崩の種類と特徴

  1. 新雪雪崩
    • 大雪が降った直後の新雪が滑り落ちる
    • 助かる確率は比較的高い
    • 初心者でも知識さえあれば避けやすい
  2. 表層雪崩
    • 根雪の上に積もった雪が、日中に融け夜間に凍ることで不安定になる
    • その上に新雪が降ると、表面の雪が滑り落ちる
    • 発生条件が少し複雑で予測が難しい
  3. 全層雪崩
    • 長期間にわたって積もった雪が、地面ごと一気に滑落
    • 春先に発生しやすい
    • 助かる確率は最も低い

2. 雪崩に注意すべき場所

  • 斜面が急な雪の谷や雪面
  • 冬期ルートが設定されている亜高山帯以上の山
  • GPSや地図に表示されない冬期ルートもあるので、安易に踏み込まないことが重要

3. 雪崩の危険サイン

  • 斜面の雪がパリパリに凍っている
  • 急斜面に新しい雪が積もっている
  • 過去に雪崩跡が見られる
  • 他の登山者のトレースがあっても「動物的感覚」で危険を察知する

4. 安全対策

  1. 装備と準備
    • 山行の状況に応じて雪崩ビーコン(アバランチトランシーバー)、プローブ、スコップを携帯
    • GPSや地図だけに頼らず、現場の状況を常に観察
  2. 行動の工夫
    • 単独行動を避け、グループで行動
    • 急斜面のトラバースや谷筋を歩かない
    • トレースがあっても、安易に追従せず自己判断
  3. 情報収集
    • 山小屋や地元の情報を事前に確認
    • 天候や積雪情報を把握してから行動

5. 補足事項

雪崩が起きやすい斜面を事前に避けることが最も重要

雪崩は「知らなければ踏んでしまう」危険が多い

近年、知識不足による遭難が増加傾向にある

雪面を歩く際は常に雪の状態、斜度、積雪の状態を観察

投稿者

yamatano

1958年(昭和33年)生まれ 近畿の山々2,000m以下の低山のあらゆる尾根や谷からアプローチする山登りをしています。六甲山は250回以上、金剛山は400回以上、大峰、台高、鈴鹿の山々を主体に、登るブッシュハイカーです。