山の危険生物:スズメバチ編

🐝 スズメバチは山で最も危険

山にはヒル、マムシ、熊、猪、野犬、アブなど様々な危険生物がいます。
その中でも 最も危険度が高いのはスズメバチ です。

  • 熊やマムシによる死亡例:数名
  • スズメバチによる死亡例:年間約20名
  • 刺されると時間的余裕がほとんどなく、致命的な場合も

🗓 危険な季節

  • 8月~10月:巣が最大、攻撃性もピーク
  • 巣は毎年場所を変えるため、昨年避けた場所でも油断禁物
  • グループ登山では、後続のメンバーが攻撃対象になりやすい

🐝 スズメバチの種類

種類特徴
オオスズメバチ攻撃性が強く、土中に巣を作る
キイロスズメバチ甘いものが好き、軒下や街中にも巣を作る
クロスズメバチおとなしいが、巣の近くでは攻撃する

⚠ 刺されやすい行動

  1. 黒い物に集まる
    • 黒い服、帽子、髪は狙われやすい
  2. 香水や匂い
    • 強い香りで興奮し攻撃モードに
  3. 手で追い払う行為
    • 数匹でも触れると一斉攻撃される

🛡 被害を減らす工夫

  • 黒い服や小物を避ける
  • 長袖・長ズボンを着用
  • 頭を覆えるビニールや防虫ネットを携帯
  • 香水など匂いの強いものは避ける

🏃 遭遇時の対応

  • 体に止まった場合:絶対に払わずじっとする
  • 数匹が飛んでいる場合:ゆっくり避ける
  • 巣の近くの場合:目を覆い、100mほど全力で離れる
    • 100m離れると追尾は止まる

💉 アナフィラキシーショック

  • 蜂に刺されると 30秒~数分で全身症状 が出る可能性あり
  • 初めてでも体質によってショックが起きる
  • 全身症状:倦怠感、チアノーゼ、吐き気、じんましん、不整脈
  • 単独行では致命的な場合があるため エピペンの携行推奨

🎒 携行推奨グッズ

  1. 蜂専用スプレー(スズメバチサラバなど)
  2. ポイズンリムーバー
  3. 水(毒を洗い流す用)
  4. ステロイド軟膏
  5. エピペン(予防用に複数本)

📌 体験から学ぶ教訓

  • 蜂の攻撃は一瞬で状況が変わる恐怖
  • 雨具やビニールは防御になるが、肌に密着した服は貫通
  • 全身に群がると文字通り全身が標的
  • 過去に通ったルートだから大丈夫、という油断は禁物
  • 服装や行動、進路の選択で被害は大きく変わる

✅ まとめ:安全な登山のために

  • 蜂は山で最も危険な生物のひとつ
  • 危険な季節(8月~10月)はマイナーコースを避ける
  • 黒い服や香水を避け、長袖・長ズボン・防虫ネットを活用
  • 遭遇時は慌てずじっとするか、ゆっくり避ける
  • アナフィラキシーへの備えを忘れずに

「君子危うきに近寄らず」
蜂を見たら無理に近づかず、安全なルートに迂回しましょう。
山は逃げても待ってくれます。

投稿者

yamatano

1958年(昭和33年)生まれ 近畿の山々2,000m以下の低山のあらゆる尾根や谷からアプローチする山登りをしています。六甲山は250回以上、金剛山は400回以上、大峰、台高、鈴鹿の山々を主体に、登るブッシュハイカーです。

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