一般登山でのロープの必要性
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1. ロープは一般登山でも持つべきか?
- 答え:持っていた方が安心です。
- 理由:
- 整備された登山道でも、雨や雪で道が滑りやすくなったり、土砂崩れや崩落のリスクがあります。
- 小さな岩場でも滑落すると骨折の危険があります。
- ロープがあると、補助として安全に通過できる場面が多くあります。
2. 一般登山のレベル別の装備目安
山行きの種類 | 推奨補助ロープ | スリング・カラビナ |
---|---|---|
③ 整備された一般ルート | 6mmお助け紐5m | スリング数本・カラビナ数個 |
④ 北アルプス等3000m級一般登山 | 7mm補助ロープ15m | スリング120cm4本・カラビナ4個 |
⑤ 人の少ないマイナールート | 7mm補助ロープ15m | スリング・カラビナ |
⑥ バリエーションルート | 7mm補助ロープ15m | スリング・カラビナ |
※補助ロープは人がぶら下がっても切れませんが、転落防止用ではありません。ロッククライミング用のダイナミックロープとは違い、伸びないため、転落には絶対に使わないこと。
3. 補助ロープの使い方
- 急斜面や滑りやすい斜面の補助
- 植林帯やガレ場、雪の斜面などでバランスを取りながら歩く
- 上り下りの補助
- 複数人が一列で安全に行動できるよう、ロープを手でつかむ
- 安全確保
- 初心者や体力のない人のために支えとして利用
- 負傷者の救助
- 捻挫や怪我をした場合、ロープで安全な場所まで移動を補助
- 簡易懸垂
- 60度程度の急斜面の下りには使用可
- 垂直崖や高度感のある場所では絶対に使わない
4. 注意点
- 補助ロープは転落防止用ではない
- 短い転落でも衝撃を吸収せず死亡事故につながることがあります
- 体重を全てかけない
- あくまで補助として、バランスや移動の手助けとして使用
- 点検は必須
- 使用前にロープ・スリング・カラビナの摩耗や破損を確認
5. まとめ
転落防止目的ではなく、あくまで補助・安全確保用として活用
一般登山でも補助ロープは安心装備として持つ価値がある
使い方を正しく理解すれば、滑りやすい斜面、急傾斜、負傷者救助などに役立つ

バリエーションルートを含むほとんどの山行きで10mあれば乗り切れますが私は念のため15mを持って行ってます。7mmあれば安心です。山道具屋さんで切り売りしています。
スリングの使い方
・120cmスリングを2本使うと十分お助け紐として機能する。
・けが人の介助道具としての活用
・自己確保目的に利用
・ハーネスとして(スワミベルトの代用)
・蛭なんかが多い場所では、休憩時ザックを木につるしたりいろんな使い方が出来ます。

スリングにはいろんな種類とサイズがありますが、私は20mm巾の120cmナイロンスリングを使っています。このサイズは、万能で応用範囲が広くつなげば長くもなるので、いつも余分に持って行ってます。色も探す必要のない目立つ色を持っています。スリングの120cmとはわっかの状態で120cmあるという事ですので240cmのテープを輪にしているという事です。

補助ロープとスリング利用の注意点をもう一度
・衝撃荷重をかけるような使い方は絶対にしない事です。という事は、絶えずたるませることなくテンションをかけておくことです。これだけは絶対に守ってください。
カラビナ

安全ハーネスに着けるにはHMS型のカラビナですが、緊急避難用ですのでゆっくり荷重をかけて降りる分には変形Dで十分です。
本格的にクライミングをする場合は別ですが、あまり、形状や使い方を気にしすぎて応用が利かなくなるよりも使いこなしましょう。
ホームセンターで売っているような物は破断等の保証がありませんので、あくまでクライミング用の物を購入してください
一般登山者が覚えておくとよいロープ結び
ロープワークの本は色々出ていますが、これを全部覚えることは大変です。
使わなければすぐに忘れるし!
そこで、状況打破するためのロープ結びは5つだけ確実に覚えておきましょう。
YOUTUBEなどで紹介されています。
・フィッシャーマンズノット(シングルとダブル)
ロープ同士を確実につなげる方法
・エイトノット(シングルとダブル)
確実に無すべて簡単にほどける便利な結び方
・ガルダーヒッチ
カラビナ2つで後続登山者の安全確保に使える
・ハーフマストノット(ムンターヒッチ、イタリアンヒッチ)
カラビナひとつで懸垂下降に利用できる
・クレイムハイストorプルージック
ロープを使って登る場合の確保用
おまけ
懸垂下降をする場合のロープ回収収方法を独自で考案していますので、ラッペルリング1個と3mmパラコード20mを持って行きます
カラビナとスリングは余分に持っています