意味:沢登りで、滝つぼや深い淵の水際を、岩に足をかけながら横向き(蟹の横這いのように)に移動すること。

  • 足場が少ない、あるいは水深がある場所で使うテクニック
  • 水線下の岩がえぐれていることが多く、意外に安定した足場がある
  • 横に行く=トラバースとは意味が違う。トラバースは陸上の斜面や岩壁を横に移動すること

***コンテンツ一覧***

ヘツルのポイント

  1. 姿勢
    • 体を岩側に寄せ、重心を低く保つ
    • 両手や膝を岩にかけて安定させる
  2. 足場確認
    • 水中や水際の岩は滑りやすいので、指先や靴底でしっかり安定を確認する
    • 水流の強さも考慮する
  3. 道具
    • 沢登り専用のシューズ(滑り止め付き)やヘルメット必須
    • 流れが強い場合はロープによる確保も考慮
  4. 安全対策
    • 無理に進まない。危険な場合は高巻や懸垂下降で迂回
    • 単独行動は避け、必ず複数人で行動する

関連用語

  • 高巻(たかまき):滝や深い淵を直登できない場合に、沢を離れて斜面や尾根を迂回すること
  • ザレ場・ゴーロ:岩や石が積み重なった不安定な場所
  • 草付き:急斜面に生える草や低木が足場に使えない斜面

まとめ

ヘツルは、沢登りで安全に水際を横向きに進む技術。
「横に移動する=トラバース」と混同しやすいですが、ヘツルは水際や滝つぼに特化したテクニックです。安全な姿勢と足場確認がポイントで、必要に応じて高巻やロープでの確保も組み合わせます。

投稿者

yamatano

1958年(昭和33年)生まれ 近畿の山々2,000m以下の低山のあらゆる尾根や谷からアプローチする山登りをしています。六甲山は250回以上、金剛山は400回以上、大峰、台高、鈴鹿の山々を主体に、登るブッシュハイカーです。