意味:沢登りで、滝つぼや深い淵の水際を、岩に足をかけながら横向き(蟹の横這いのように)に移動すること。
- 足場が少ない、あるいは水深がある場所で使うテクニック
- 水線下の岩がえぐれていることが多く、意外に安定した足場がある
- 横に行く=トラバースとは意味が違う。トラバースは陸上の斜面や岩壁を横に移動すること
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ヘツルのポイント
- 姿勢
- 体を岩側に寄せ、重心を低く保つ
- 両手や膝を岩にかけて安定させる
- 足場確認
- 水中や水際の岩は滑りやすいので、指先や靴底でしっかり安定を確認する
- 水流の強さも考慮する
- 道具
- 沢登り専用のシューズ(滑り止め付き)やヘルメット必須
- 流れが強い場合はロープによる確保も考慮
- 安全対策
- 無理に進まない。危険な場合は高巻や懸垂下降で迂回
- 単独行動は避け、必ず複数人で行動する
関連用語
- 高巻(たかまき):滝や深い淵を直登できない場合に、沢を離れて斜面や尾根を迂回すること
- ザレ場・ゴーロ:岩や石が積み重なった不安定な場所
- 草付き:急斜面に生える草や低木が足場に使えない斜面
まとめ
ヘツルは、沢登りで安全に水際を横向きに進む技術。
「横に移動する=トラバース」と混同しやすいですが、ヘツルは水際や滝つぼに特化したテクニックです。安全な姿勢と足場確認がポイントで、必要に応じて高巻やロープでの確保も組み合わせます。