はじめに

1958年(昭和33年)生まれ。父親に連れられたのがきっかけで、はや登山は55年以上になりました。ヘリコプターの操縦士としてアルプスなどの山岳フライトにも従事しました。そういう意味で3次元的に山を眺めてきた人生です。

 新田次郎氏の小説にはまり加藤文太郎氏に憧れ、山岳気象に興味を持ち、本格的な岩登りやロープを使った沢登りはやっていません。冒険的山登りには無縁のブッシュハイカーです。関西人。六甲山は250回以上、金剛山は400回以上、そして関西の鈴鹿や大峰の山々を体力の続く限り登ろうと思います。

 私は決してピークハンターではありません。近畿の低山の尾根や谷をいろんな角度から登る、文字通り道なき道、藪をかき分け地図を頼りに歩き回ってきました。地図を片手に一つの山をあらゆる角度から眺めることの楽しさに魅力を感じます。ゆっくり山の表情を見ながら登るのが私のスタイルです。

「 ゆっくりズム登山 」は楽しいものです。

 趣味としての登山の目的は安全に我が家に帰ってくることです。技量の未熟なまま決して素人が冒険をしてはいけません。YOUTUBEの登録数を増やすために、どう見ても実力以上の山域に踏み入れていることの危険性については危惧します。それは技量経験に基づいた登山家にだけ許された領域です。私たちレジャーとしての登山は、笑顔でまた行きたい!と思える登山です。特に、これから登山を始める方や、中高年の登山者への参考として、楽しい安全な山登りの魅力をお伝えできればと思います。
これは私の備忘録でもあります。ですから、例えばロープワークや取扱いに関しても正規の方法ではないかもしれません。セオリーに反しているかもしれません。しかし、一般登山者に複雑なロープワークは必要はありません。
 例えば補助ロープ。これを体系的に勉強すれば、やれダイナミックロープだのビレイがどうだのと複雑怪奇になってしまいます。まずは持って行くことの重要さと、ロープの限界を知る事。極端な話、結び方もどうでもいい。急に表れた、たった2mのガレ場を安全に降りる事の重大さを気づいてほしいのです。補助ロープを持って行くことの方が大事なのです。登山教室は無意味とは言いませんが一般登山で、知識だけの頭でっかちで一流になった妄想はダメです。とにかく安全に暖かい我が家に戻り、楽しかった余韻での酒の一杯が大切なのです。そういった意味で私の投稿は操縦士としての経験と歩いて楽しむ山登りを通して生み出した経験を基に役立つ情報発信をしようという試みなのです。決して遭難事故を起こさない楽しい山行きを望んでいます。文章下手ですが皆様のお役に立つことを願っております。

2025(令和7年)年7月16日