ヤマビルの季節到来!登山者のための生態と対策

梅雨になると登山道や沢で活発になる ヤマビル
見た目は気持ち悪いですが、正しい知識と対策で恐れる必要はありません。


1. ヤマビルってどんな生き物?

  • 尺取り虫のようにゆっくり歩く姿は愛嬌ありつつも、吸血するときはまるでエイリアン。
  • 吸血されたとしても 人体に影響するウイルスはほぼ媒介しない とされています。
  • 吸血中は痛みもかゆみもほとんどなし。知らないうちに血を吸われています。

「吸いたければ吸わせてあげよう」というくらいの気持ちを持つと気分が落ち着きます。


2. ヤマビルの生態

  • 生存と産卵のために吸血する。
  • 1匹が産卵すると数匹のヒルが誕生。
  • 1回の吸血で 1年ほど食べなくても生きられる 省エネな生き物。
  • 活動条件:
    • 雨上がり後 1日程度活発
    • 地温20℃以上で活動
    • 石灰岩質の山を好む(ナメクジと似た好み)
    • 木の枝から落ちてくることはない(都市伝説)

3. 登山で増えている理由

  • 鹿の生息数増加に伴い、鹿の行動範囲にヒルも広がっている。
  • 見かける機会が多くなっている。

4. ヒル対策の基本

(1) 服装

  • 足首までのストッキング(またはタイツ)+靴下+登山ズボン+ロングスパッツ
  • 昔は地下足袋+草鞋でも、パンストやタイツがヒル防御に有効

(2) ディートスプレー

  • 日本で認可されている 最大濃度30% を足首周りに塗布
  • ヒルは地面から登ってくるが、ディートを撒いた範囲まで来ると退散

(3) 休憩時の注意

  • 直接地面に座らない(大きなシートを敷く)
  • ザックは地面に置かず、スリング等を利用して木に吊るす
  • 出発前に 互いのヒルチェック を徹底
  • ヒルの移動速度は秒速約10cm、休憩1分で首筋に到達する可能性あり

(4) 都市伝説の訂正

  • 「枝から落ちてくる」は誤解です。ザックを降ろしたりちょっと腰を下ろしたりでとりつき首筋まで登っていきます。
  • 先頭の登山者が被害が少ないという話も科学的根拠なし

5. まとめ

活動条件を知って、登山計画を立てると安心

ヒルは気持ち悪いけど 正しい対策で防げる生き物

登山前に服装・防護スプレー・休憩場所を確認する

投稿者

yamatano

1958年(昭和33年)生まれ 近畿の山々2,000m以下の低山のあらゆる尾根や谷からアプローチする山登りをしています。六甲山は250回以上、金剛山は400回以上、大峰、台高、鈴鹿の山々を主体に、登るブッシュハイカーです。

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